金融資産の可視化の勧め

 親御さんが亡くなった後に、亡くなられた方の金融資産の整理をする中で、銀行預金や生命保険等の金融資産がどこに、どれくらいあるのか、分からなくて困ったという話しを時々耳にします。

 

 金融資産には、現金や銀行の普通預金や定期預金の他に、株式、社債や国債等の債券、投資信託、生命保険、商品券や小切手などがあります。

 昔でしたら金庫に無造作に入れておいても、遺されたご家族が金庫を開けて確認することでほぼ解決することできました。インターネット社会では紙の形で書類が存在していないことも多くなり、ご本人以外の方が把握することはますます難しくなっています。

 ご自身が保有している金融資産の総額はいくらで、どこに、どのような形で保有しているか把握していますか?ご本人がその内容を頭の中で、おおよそ把握していても、ご家族が把握できるように整理している方は、そう多くはありません。

 ペーパーレス化で万が一の時にご家族が調べることは非常に難しくなっています

 しかも、ペーパーレス化で万が一の時にご家族が調べることは非常に難しくなっています。相続する時に相続人に負担をかけないように、遺されたご家族が確認しやすいように、金融資産の種類ごとにクリアファイル等を使ってファイリングして可視化することをお勧めします。

 例えば定期的に送られてくる生命保険やがん保険など医療保険の書類を整理して「生命保険・医療保険」として一冊のクリアファイルにまとめ、「年金」のファイルには毎年送られてくる年金定期便や企業年金の書類をファイリングするなどしておくとご自身も把握しやすいと思います。

 インターネット証券で株の売買をしていたり、ネットバンクを利用している場合には、連絡先などの情報を印刷してファイリングしておくことも必要かもしれません。銀行口座もいつの間にか複数になり、何年も使用していない口座がある場合には解約するなどして整理しておくことも必要です。

 このようにして何冊かのクリアファイルが出来上がり整理されるとご自身も、ご自身の金融資産がどこに、どのような形であるのか把握できるようになり、金融資産を有効に投資して運用することができたり保険などの無駄を見直すきっかけになったりします。ご家族の為ばかりではなく、資産を有効活用して運用計画を立てるための初めの一歩は金融資産の書類等を整理して可視化すること、と言っても過言ではありません。

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