どうする?相続した不動産の家屋部分が未登記だった

(2022年4月1日現在の法令に基づいて解説しています)

 親から不動産を相続したとき、土地は登記されていても建物が未登記のケースがあります。建物を建築すると1ヶ月以内に「表題登記」という手続きを行うことが法律で義務付けられておりますが借り入れをせずに自己資金で建てた場合や倉庫など、登記せずに未登記のままの建物が少なからずあります。それに気づかずに相続して不動産についての知識が少ないなどの場合、法務局で相続不動産の登記申請を行って、それで土地建物の相続を完了したと思い込む場合も多くあります。この場合には、相続登記をしても土地の部分だけが登記され、建物は誰のものでもなく未登記の状態のまま存在が継続されることになります。

 最近では、固定資産税の調査として自治体が航空写真やAIを活用して、未登記の建物を確認しています。自治体からの通知などで未登記建物を所有していることを初めて知るケースが多くあります。それ以外に、建物が登記されているかどうかを確認するには、自治体から毎年送られてくる「固定資産税納税通知書」で確認することが出来ます。未登記建物であっても所有者には納税をする義務があるので、未登記であっても自治体が建物の存在を把握していて固定資産税納税通知書に記載されている場合があります。固定資産納税通知書に「未登記」と書かれている場合や、「家屋番号」が空欄の場合は未登記の可能性が非常に高いです。その他にも建物所在地の市区町村役場や市税事務所などで「公課証明書」や「不動産課税台帳」を取得して確認することが出来ます。

 このように、未登記の建物を所有していることが判明した場合に、どうしたら良いのかを「どうする?」シリーズの一つとして説明したいと思います。

 最初に、建物を未登記のままにしておくデメリットを説明します。

  • 土地の固定資産税が高くなる

 宅地上に住宅が建っていると、土地の固定資産税が最大6分の1、都市計画税も最大3分の1にまで減額されています。しかし、登記上更地になっている場合には、この減額措置は適応されていない可能性があります。

  • 過去分の固定資産税等を請求される可能性がある

 将来自治体が未登記建物であったということを確認した場合、過去5年分遡って固定資産税等を請求される可能性があります。

  • 建物の取引ができない

 建物が未登記であれば所有権登記の名義変更もできませんので、事実上建物の売買はできません。また、抵当権設定などもできません。

  • 過料の制裁が科される可能性がある

 建物の表題登記をせずに放置しておくのは不動産登記法47条1項違反に該当して、10万円以下の過料の制裁を科される可能性があります。

 このように未登記建物をそのまま放置すると様々なデメリットがあります。

 未登記建物を所有していることが判明した場合、取り壊す予定がなければ法律で決められた義務なので速やかに法務局に相談して登記することをお勧めします。

 取り壊す場合は、取り壊した後に必ず自治体へ「家屋滅失届出書」を提出しなければなりません。家屋滅失届出書とは、「建物が消滅しました」と届け出るための書類です。未登記建物でも、自治体から固定資産税を徴収されている場合には、建物滅失届を提出しない限り、建物解体後も固定資産税を請求される可能性があります。届け出るためには解体工事を担当した業者に署名押印をしてもらう必要がありままので忘れずに依頼しましょう。書式は自治体で用意していますので事前に取得しておきましょう。

 未登記建物を所有していてお困りの場合は、是非当社にご相談ください。

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